ファーストミッション

 

月を背にゼロが乗るJファー・カスタムは一旦空中に静止する。そして目視で敵基地を確認する。

外に展開している敵の基地に配備されている戦力はPFが3機の1個小隊に無人四足歩行戦車ヴァーミンが5機と基地の防衛設備のT2マシンガン砲台が2とある。

本来ゼロがいる距離は基地のレーダ網に引っ掛かり直に敵が臨戦態勢に入るはずだが、敵は一向に行動を起こさない。つまりは背中のウィングパーツが確り機能している証拠だ。

それを確認したゼロは右手のショットライフルで目視でマシンガン砲台を狙う。

そして発射。

「ッ!?」

だがショットライフルから放たれた弾は砲台の横に着弾した。

「クッ、成る程、確かに試作兵器だな!」

ショットライフルは発射時に凄まじいまでの反動で本来なら狙いを定めた場所に着弾するはずだったが見事に明後日の方向へと飛んでいくという欠陥兵器だったのだ。

『敵襲だッ!』『PF部隊は直に発進しろッ』『非戦闘員は急ぎ避難しろ!!』『クッソォォ、敵は何処だ!』

そして今の攻撃で敵が反応し基地は一気に第一種警戒態勢に入り、PFハンガーからはヴァリム軍の主力量産機であるヌエが更に6機出てくる。

「ちっ、敵が気付いたか仕方ない、すぅーふぅ~……こちらⅩⅢこれより戦闘を開始する」

敵が出てきたことを確認するとゼロは軽く深呼吸しモニターに映るヌエをキッと睨み付け上空から強襲する。

『敵機確認!』『どうして今まで気付かなかった!』『敵、アルサレアのPFレーダに映りません』『ステルス機か!』

「もう外さん」

上空から現れたゼロを迎撃しようとヴァリム軍のヌエは左手のスマートガンや左肩のガトリングガンで攻撃するもゼロはそれらを全て回避する。

『クッソ速い!』

『隊長、ハンガーからグレネードランチャーを持ってきました!』

『よし、撃てッ』

『了解! へへへ、終わりだアルサレア!!』

一機のヌエが持ってきたグレネードランチャーをゼロに向けて撃つが連射性能の低さも有って数発のグレネード弾を回避する。そしてお返しとばかりにヌエをショットライフルで撃ち抜く、撃ち抜かれたヌエはボディーに穴を空け崩れ落ちる。

それを契機にゼロは次々に敵を沈めていく。

『アルサレアめぇッ! クッ各機フォーメーションを展開、コンビネーションバースト(CB)で仕留める!!』

『了解』

敵部隊の隊長はフォーメーションによるCBを狙う。それを確認した残りの2機は突撃をする。

「これはフォーメーション行動、CBか!」

隊長機であるヌエは他のヌエと違って機体を指揮官として区別するために赤く塗装し左肩に2連装ミサイルポッドを装備している。ミサイルを撃ちながらじわじわとゼロを追い込んでいく、ゼロはミサイルと他のヌエからの攻撃を基地施設を利用しながら回避していく。

「面倒だな、先に隊長機を潰すべきだな」

その言葉と共にゼロはウィングパーツのジャマー機能を展開する。

『なッ? ロックが出来ないだと!! あッ、うあぁぁっぁ!!!』

「さようなら」

ジャマー機能によりロックオンが出来なくなった敵部隊の隊長は一瞬の混乱を点かれゼロの接近を許してしまう。

ゼロは接近し相手を左手に持ったレーザーソードで無慈悲にボディーごと斬り裂く。斬り裂かれたヌエはジェネレーターの暴走により爆散。ゼロは直に爆発に巻き込まれないように退避する。

『隊長ーーッ!!』

『キサマーッ! よくもやりやがったな!!』

隊長機が撃破され残った二機のパイロットは激昂し攻撃しながら突撃してくる。

「遅い」

だが接近してきた二機のヌエを斬り撃ち抜く、一機はヌエの右手に持ったレーザーソードを左に回避し左手と左足を斬り裂く、ヌエはそのままバランスを崩し転倒する。もう一機は両手ごと斬り落としそのままジャンプし上に乗り頭部を蹴りつける。そして体勢を崩した所をショットライフルでコクピットを撃ち抜く。

「よし、PFは全機撃破、ん?」

突然横から攻撃されたのでそちらを向くとヴァーミンが数機攻撃していた。ゼロはわざわざ相手をする必要が無いと判断し再び空中に飛び上がる。

そして再び月を背にし右手のショットライフルを基地に向ける。但し今度は発射されるのは弾丸ではなく。

「ロックOK、発射」

銃身下部に取り付けられたもう一つの銃口から一つの弾が撃ち出される。

基地に着弾。

瞬間

辺りに巨大な爆発が起こる。

そして爆発が収まったときそこには熱で溶け融解した基地施設だけしかなかった。

「終った…か、ふぅ」

と、そこに作戦終了を確認したセシリアから通信が入る。

『ⅩⅢご苦労でした。初陣ながら見事な働きでした』

「いえ」

『そのままジャマーを展開しながら引き返してください。距離5000の位置に輸送機を待機させています』

「了解」

ゼロは指示どうりジャマーを展開しながら引き返す。

 

輸送機に乗り近くの基地に帰還したゼロは基地で割り当てられた部屋で眠ることにした。

だが眠れなかった。

眠ろうとすれば殺したヴァリムのパイロットの最後の断末魔の叫びが頭に響くからだ。

「くそっ、人の死など昔からの事だろうに!」

脳裏に掠めるのは昔の記憶、小さな町が炎に包まれ多くの人が死に赤く染まる世界。

そして最愛の人の死に様。

「姉さん」

ゼロは自分の持ち物の一つである刀と姉の形見であるペンダントを抱きしめ再び眠ろうとする。

 

 

 

後書き

チャプターⅠ-Ⅱ終了

なんて言うか色々とごめんなさい。

恐らく皆さんがJフェニを知らないから思って好き勝手にオリジナル要素を盛り沢山にしちゃってすんません。

誤字脱字、感想等は掲示板にてお願いします。