極寒の地

 

<SIDE:ゼロ>

 

モニターには人工の広大なフィールドが広がっている。

そして次にモニターに映るのは【READY GO】の文字、その文字が消えた途端、二機のACは最高速で相手に接近する。

白銀の機体とジャックの機体が激しい戦闘を開始する。

 

<SIDE:白銀武>

 

開始そうそうからOBを使って接近する。相手の機体、ジャックさんのフォックスアイは重武装、重装甲の機体、正面に立ったり動きを止めれば直にこちらがスクラップにされる。

相手の真横を通り過ぎたら直にOBを切る――フォックスアイがOBを起動し距離を取る――相手をロックサイト内に収めてレーザーマシンガンを撃つ――全弾とはいかないが命中する。

「やっぱりダメージ源となるのは近接戦闘用の兵器しかないか」

そうなれば武装は限定される、左手のレーザーブレードとZANGETUのみとなる。

対して向こうは右肩のスラッグガン以外は全て高威力の武器でまともに戦えば先ず撃ち負ける、ならここはやはり接近戦しかない。

再びブーストで接近する――フォックスアイが左肩のハイ・レーザーキャノンを撃つ――それをギリギリで回避するが少し遅れてバズーカの弾が飛んでくる――それもなんとか回避する――反撃としてレーザーマシンガンを撃つ――それを左腕のレーザーシールドで防がれる――向こうの動きが止まり、チャンスとばかりに右手武器をパージして右手にZANGETUを装備する――それを確認した向こうは武装を右肩のスラッグガンと左手のバズーカにして後退しながら迎撃してくる。

ブーストで接近する、向こうは重量機ゆえに追いつかれるがスラッグガンなどで迎撃してくる。

一気に近づくために再びOBを起動する――スラッグガンの攻撃は無視して左手のバズーカに被弾しないようにする――フォックスアイに接近してレーザーブレードを振るう――が、レーザーシールドで防がれる――けどそうなることを読み既に右手のZANGETUは振りかぶられる、狙いは左手の肘部分――だがそこでフォックスアイがOBを発動してこちらに体当たりをする。

「ぐぉッ」

機体の重量の関係でホワイトセラフが跳ね飛ばされる、直に体制を整えようとするが既に勝負は決まっていた。

フォックスアイがOB体当たりをした直後右肩のスラッグガンを撃たれ全弾命中し機体を起こそうとしたが、そこに左肩のハイ・レーザーキャノンを撃たれ、機体は熱暴走を起こし、その状態のまま両手の武器でAPが0になるまで撃たれた。

 

「あ~、勝てねぇ~」

「お疲れ、シロガネ」

「タケルちゃんよわっちぃ~」

「うるせぇ」

機体から降りてフェイトさん達の下に集まる。

「私にすら勝てないとは、まだまだだな」

「言い訳をするつもりは有りませんけど、俺とジャックさん達とじゃACに乗った年季が違いますからね、う~ん、なんかいいアドバイス無いですか?」

「そうだな、アドバイスとしては、まず戦場となる地形を把握することだな」

「確かにそうだな、戦う場所がどういうところか、屋外か屋内か、晴れか雨か、日中か夜か等等、それを理解するだけでも違ってくる、さっきのエリアは典型的なアリーナで屋内だが広さは十分ある、こういうステージだと基本的にどんな機体でも性能を十二分発揮できる、なら勝敗を分けるのは各々の実力だ」

「あとは相手の分析だな、どんな装備か、機体の構成等な、BETAとの戦闘でもそうだろう、向こうがどれほどの規模か、そこに光線級がいるのか、要塞級はとかな」

「まっ、頑張れ」

「りょうか~い」

そのまま仰向けにねっころがる。

俺達がさっきまでやっていたのは、フェイトさん達の世界で言うアリーナで、アリーナはACとAC同士の一対一の戦い合うもので一般の観客なども見れるらしい。

それでなんでこんなことをやっていたかと言うと、エドさんが今の俺達の実力などを考えてランクを付けたらジャックさんが『ならアリーナを開催しよう』と言い出した。

他の皆も意味が分からず理由を尋ねたら『人数こそ少ないが我々はレイヴンだし全員基準以上の実力者だ、ならアリーナでお互いを高めあってみるのもいいと思うが、如何だ?』

それを聞いたエヴァンジェさんとジナイーダさんの二人がやろうと意気込み、他も腕を磨くのに悪くないということでOKとなった。

で、さっきまで順位が低い俺とジャックさんが戦っていたが結果的にボロクソに負けた、この後はさっき勝ったジャックさんとフェイトさんの番だ。

「さて次は俺だな」

「お手柔らかに頼むよ」

そのまま二人が各自の機体に向かった直後、けたたましく警報が鳴る。

「なんだ!?」

「敵襲か?」

「いや、洋上でBETAの奇襲なんて有り得ませんよ!」

と、そこで通信が入った、通信の相手は【入洞】の艦長。

『レイヴンズネスト聞こえているか、緊急事態だ、当艦は現在南極の昭和基地に向かっているがその昭和基地からの連絡で現在南極周辺の海上に大量の氷山があるとのことだ、そして先程こちらでも幾つもの氷山を確認した』

「我々に氷山の除去を頼みたいと、そういうことですね」

『うむ、当艦【入洞】はそれなりの前進速度は出せれるが、周りにある氷山などを避けるといった細々とした動きは船の大きさ的に難しい、だから君達に氷山の除去を頼む』

「了解した、直に発進しよう」

『出撃の準備ができたら連絡して欲しい、直にハッチを開ける』

そのまま通信が切れたが、氷山の除去ねぇ、まさかACでそんなことをするとは思わなかったな。

「しかし氷山の除去か…、私のフォックスアイでは無理だな」

「確かに、フォックスアイは重量級だから下手に氷の上に乗ったりすると氷が砕けるな」

「けど、パーツを持ってきて正解だったな、てことで悪いが俺は脚部の換装をするから出撃が遅れるがいいな?」

「ああ、構わない、私は艦橋に向かう、エヴァンジェ、あとは君に任せる」

そう言ってジャックさんは艦橋に向かった。さて俺達も急いで準備しなきゃな。

フェイトさん以外は各自の機体に向かう、が、フェイトさんが俺のところに来た。今度は何だ?

「シロガネ、こういったミッションのアドバイスを教えてやる、こういった何かを破壊するミッションにはパイルバンカーを持って行け」

「パイルバンカーって確か、右手に装備できる武器の中でも一番威力の高い武器ですよね」

「ああ、とんでもなく当てにくい武器だが、今回の様な固定目標がターゲットの場合には結構有効だ」

「成るほど、分かりました直に換装します」

「ああそれとシロガネ」

ん?機体の方に向かおうとすると再びフェイトさんに呼び止められた。

「海上には絶対に落下するなよ」

「落ちたらどうなるんですか?」

良い予感がしないがビクビクしながら聞く

「海上に落下した場合はACの回収ができなくなる、俺は今から脚部をフロートに変えるから多少はフォローするが落ちないように気をつけろよ」

マジかよ!絶対に落ちたくねぇぞ……ん?

脚部をフロートに換装?確かフロートって水上でも浮けるんだったよな、なら俺も変えよっかな、あ~でも俺って脚部は二脚しか使ったことないしな、どうしよ?

「何を悩んでるのかは大体分かるが、そこまで気にするほどの事じゃないだろ、足場はそれなりにあるんだ、お前ならやれる」

「う~ん分かりました。じゃあ行って来ます」

「おう」

「タケルちゃん」

あれ?純夏?お前、シーラさんのところに行ったんじゃなかったのか?

「タケルちゃん、海に落ちて海水浴する破目になっちゃダメだよ」

「うっせー、てかお前はわざわざそんなことを言う為に居たのか!」

「あははは、じゃっガンバってねタケルちゃん」

たくアイツは……ま、俺も流石に海水浴はしたくないな、特にこんな寒そうな海には、ヤッパ海は南の島でのバカンスだろ。

 

『来たか』

「すんません遅れましたッ」

皆に少し遅れて合流する、全員の装備はいつもと少し変わっていた。

オラクルは何時もと同じ装備だけど、デュアルフェイスは両手が軽量のプラズマライフルとブレードで肩の装備は何時ものまま、ファシネイターは両手がレーザーショットガンにブレードで肩の武装はカルテットキャノンでエクステンションは外されている、ルシフェルは両手の武器がレーザーブレードに変わっているだけで後は同じだ。

俺の装備はフェイトさんに言われたとおり右手にパイルバンカーを装備している。

『待たせた』

フェイトさんも合流した。機体は脚部の型番を忘れたが葉っぱみたいな形をしている、武装も変わっており、右手はパイルバンカーで左手はレーザーブレード、両肩は追加弾装になっている。

『よし、全員揃ったな、ではミッションを開始してくれ』

「『『『『『了解』』』』』」

そのまま全員で近い氷山に着地した。

『うぉ、滑る』

『落下するなよ』

『それにしてもノイズが酷いな』

『地形の影響よ、地球自体が大きな磁石ってことは誰でも知っているでしょう、特に極点は磁石のN極とS極だから磁場が酷いのよ』

なるほどなー、シーラさんの話は為に成るな。

『ジャック、そっちで如何にかならないか?』

『そうだな、こちらのレーダで幾らか指示しよう、だが流石に全ては無理だ』

『幾らかの情報が入るなら十分だ』

『エヴァンジェ、そっちのレーダとのデータリンクを繋いでくれ』

『慌てるな、今調整している……と、よし、これで如何だ?』

ノイズは若干無くなり、レーダも大分クリアになり見やすくなった。

「 データリンクを確認、問題無いです」

『こっちも確認した』

『此方もだ』

『まだノイズは残っているが作戦行動に支障を来すほどじゃない』

『よし、始めるか』

手始めに今足場にしている氷山に攻撃する。

俺はパイルバンカーを足元に突き刺し、更に突き刺した部分からレーザーブレードの刃を入れ切り裂いていく。

ジノーヴィーさんは、右手のプラズマライフルの熱で氷山の表面を溶かしていく、左手のレーザーブレードはリーチが短い分高熱量なので氷は直に溶けていき、更にそこにグレネードランチャーを撃ち込む。

エヴァンジェさんは、レーザーキャノンの熱で氷を溶かしていき、右手のリニアライフルで削っていき左手のレーザーブレードで俺と同じように切り裂いていく、どうでもいいけど、エヴァンジェさんはあの装備に余程なにか拘りがあるのかな?必ず右手はリニアライフルで左手はムーンライトという装備だけど…今度聞いてみよう。

ジナイーダさんは、カルテットキャノンで氷を溶かし、左手のレーザーブレードで切り裂き、右手のレーザーショットガンで削っていく。

フェイトさんは、俺達とは違い海面に居れるので、そこからパイルバンカーを打ち込み、レーザーブレードで氷山を旋回しながら切り裂いていく。

ゼロさんは、機体の能力を生かし、真横からレーザーキャノンの攻撃と両手のレーザーブレードで切り裂いていく。

これだけの攻撃なら喩えどんなに巨大な氷山でも僅か数十秒で砕け散っていく。

「よっし、この調子でとっとと終らせましょう」

『氷山が【入洞】に近づいてるよ、急いでどうにかして』

『どうやら余りゆっくりしている暇は無いらしいな』

「ですね」

『タケルちゃんッ!』

純夏が怒鳴るが、まったく……

「俺ばっかりに怒鳴るなッ、このバカ」

『なんだとー』

そんなこんなで次々と氷山を除去していった。

 

 

 

後書き

第三章第二羽終了

今回、最初はアリーナをやりました、折角ランクを書いたんならこういった娯楽みたいな感覚でアリーナを書くのも良いなと思いました。

これは別に単なる思い付きじゃなく、当初からシミュレータを使ったレイヴン同士の演習というか腕試し?みたいな物を考えていましたのでこういう形になりました。

武ちゃんは最初はボロクソに負けますが、徐々に強くなっていきます。

それと隊長は両手の武器とEOコアと頭部は絶対変えません。何故かって?

それは勿論、仕様でry(まあ、冗談ではありませんがね、実際ゲーム中の隊長はネクサスとラストレイヴンの両方とも両手の武装は同じで、フレームパーツも頭部は決して変わらず、コアは両作ともにEOコアでしたし

次回は南極の話を少し書いて、南米に行きます。

展開が速かったり急すぎるかもしれませんが、そこまで細かく書くこともありませんし基本この章も戦闘関連がメインですから。

誤字脱字、感想等は掲示板にてお願いします。