1999年12月10日
<SDE:白銀武>
『全員準備はいいな? 忘れ物が無いように気を付けるんだ』
『そうだぞ、もうここには戻って来ないのだからな』
「忘れ物は有りませんが……いいんですかフェイトさん、ゼロさん?」
『構わん、放置しておいて良いことはないしな』
『同感だ、まあ香月博士なら旨くやってくれるだろう』
今日は夕呼先生からの、いや、有澤重工からの依頼で世界各地にあるレアメタルを採掘の手伝い他現地での有事の際の支援をする為事前に話し合って決めた有澤重工の輸送船に同乗することになっている。
が、そこで一つの問題点が浮上してきた、格納庫はどうするのか?
純夏達の同乗はすでに認められている、でもその時格納庫は無人になってしまう、流石にそれは不味いということで話し合った結果、二つの格納庫は破壊するということにした。
ただしパーツやその他の役に立ちそうな物などは一部は夕呼先生に預けて、残った一部は持っていくことにした。
そして現在はそれらのパーツを積み込んだコンテナを大阪湾に運んでいる最中でこれが最後だ。
最後のコンテナを運び終えた時丁度有澤重工の輸送船が大阪湾に着いたが……デケェ
目の前にある輸送艦というかタンカーというかだ兎に角デケェ
大きさは戦術機母艦の二倍はあるぞ、そう思っているとこちらに誰かが来た。
音声を拾うと
『レイヴンズネストだな、私は有澤重工の社長、有澤秀隆だ、よろしく頼む』
「こちらこそよろしくお願いします」
『レイヴンズネスト主宰のジャック・Oだ、よろしく頼む』
『こちらこそ、それで、早速で悪いのだが積荷の方はそれで全部なんだな?』
『これで全てだ、それで後からで悪いが、私達は今の拠点を放棄した、それで幾つかの物資を香月博士の元に届けてもらいたいのだが可能か』
『その程度のことなら幾らでも大丈夫だ、ちょっと待ってもらいたい今新しい輸送船を手配した』
『助かる、それではそちらに載せる物資をどうすれば良いのか分からないから指示をもらえるか』
『了解した』
持って行く積荷を輸送艦に運んでいる最中だがホント凄いなこの船
社長の有澤秀隆さんの話ではこの船【入洞】はアジア諸国に物資を輸送する為に一度に大量に物を載せるようにするためにとんでもない程のペイロードがある。
戦術機は収納の仕方にもよるが最大50機から60機近くまで入るとか、戦車は60台以上で船自体の最大重量制限は10万tまでもつとの事
『シロガネこれが最後だ、それともう一つの輸送船がもう来ている』
「分かりましたゼロさん」
『ゼロ、白銀、作業が終ったら機体を指定された位置に置けとの事だ、向こうがわざわざ我々の為に機体のドッグスペースを作ってくれたようだ、それが終ったらお前達は休息に入っても構わない』
『そいつは有り難いな』
「分かりました、あ、エヴァンジェさん」
『なんだ?』
「ジャックさんは?」
『ジャックはクレズとジノーヴィーと共にもう一つの輸送船に積荷を載せている』
なるほど、ジャックさんはレイヴンズネストのトップだしジノーヴィーさんはジャックさんとは友達だって言ってたしな、それにクレズさんはあんなのでもメカニックとしては俺達の中でも一番だしな。
<SIDE:ジャック・O>
『ジャック、全ての物資の搬入が終った』
「ご苦労だったなジノーヴィー、後は私に任せて君は休むといい」
『そうさせてもらおう』
そう言ってジノーヴィーのデュアルフェイスが【入洞】の方に機体を収めに行く
私のフォックスアイはすでに積載積みで今は有澤社長とクレズと最後の打ち合わせを行っている。
「ひっひっひ、これが一応其方に渡せれるデータだ」
「データとパーツをどう扱うかはそちらに任せるがこちらの条件はしっかり守ってもらいたい」
「分かっている、これでも物分りはいいほうだ、それに傭兵業も会社を運営するのも同じだと私は思う、どちらも信頼によって成り立つ」
成るほど確かに、傭兵は信頼を失ったらお終いだし会社を運営するのも社員や外部との信頼関係を失ったら終わりだ、それについては元いた世界でよく分かっている。
「ではこれからもよろしく頼む、有澤社長」
「よろしく頼む、ジャック殿」
お互いに握手を交わす。
「それでは香月博士によろしく伝えといてください」
「承った、そちらも航海先で気を付けられよ、海外は基本的に治外法権、幾ら香月博士や私の力添えが有っても助けられない自体もあるやも知れぬ」
「肝に銘じておきましょう、ではこれで」
「御武運を」
その言葉を受け船に乗り込む、それから数分後船が出航する。
「これから行く先にどの様なことが起ころうとも乗り切るだけだ、もし私達を呑み込もうというのならばその時は後悔することになるのを教えよう」
地平線に何処までも広がる海を見ながら誓う。
まず最初の行き先はオーストラリアという国でそこで補給をして南極に行く。
南極には日本の昭和基地というものがあるらしい、そこには小規模の資源採掘施設があり有澤は日本政府からそこでの採掘の許可を貰い、採掘するらしい。
そしてその後は南米にアフリカ大陸を周って行くプランとのこと。
さて何にも無いと嬉しいが、私達にそれを求めるのが無理という物だな……
後書き
第三章第一羽終了
遂に第三章に入りました。
この章では南極、南米、アフリカでレイヴンズネストが道中様々なことが起きて行き、それが世界中に何らかの影響を与えます。
また外伝では横浜基地サイドを書きますのでお楽しみに
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