新たな来訪者達

 

<SIDE:フェイト>

 

VRの準備をしていると

「あのフェイトさん」

カガミが声を掛けてきたのでそっちに目を向けると、なにやら両手に沢山抱えている。

「それは何だカガミ?」

「車に積んでた食料とかなんですけど、外に置いとくと良くないから持ってきたんですけど」

確かにそうだな

「それじゃあ、ここを好きに見ておくといい、ここには生活する上で不足となるような物は無いはずだ」

基本的にACのガレージはレイヴンにとっては家みたいなものだから、仮眠室、台所、休息室(仕事場とも言う)、シャワールームなんでも有る。

「はい」

カガミはそのまま休息室に向かった。

よっし、こっちの準備も終わった。

「シロガネ準備はいいな」

『いつでもいいですよ』

 

<SIDE:白銀武>

 

モニターの映像がガレージから少し広めの空間に変わった。

[テストモードを起動します]

『シロガネ、まずは操作系について説明するぞ』

「はい」

『ACには二つの操作方法がある。一つはセミオート操作でこれは殆ど機械任せの操作だ。融通が利かない分操作をする分には楽でもある。

次にマニュアル操作で多少はAIが補ってくれるが殆ど自分で操作をしなければならないが、その分より人間に近い動きができる』

う~ん、俺としてはマニュアル操作の方が馴染があるかな?

戦術機も操縦次第でほとんど人に近い動きができるし、特にXM3を搭載した戦術機はより動きが滑らかだしな、うん。

「マニュアル操作で行きます」

『本気か?』

「戦術機の操縦はマニュアル操作に近いんでそっちの方が慣れやすいと思うんです」

『解った。それじゃあ、まずは好きに動かせ、説明しながらやるよりも自分で好き勝手にやった方が楽だろ』

「了解」

取り敢えず、まずはペダルを軽く踏み込んでみる。――機体が歩き出す。

少し強めに踏む――今度は走り出す。

思いっ切り踏み込む――するとブーストで走り出した

「はやっ!」

ディスプレイには現在の速度は500km近く出ていた。

不知火よりも速いじゃねえか!

『シロガネ、ブーストを止めろ』

「えっ」

『エネルギーが無くなるぞ』

すぐにペダルから足を離す。

『先に説明しなかった俺が悪いな』

「なにがですか?」

『いや、ディスプレイの計器類なんかの説明をするのを忘れてた」

「えっと、じゃあお願いします」

『ああ、まず左上にAPて4桁の数値があるだろ、それは機体の装甲値でそれが0になると機体が停止、要は大破だ』

なるほど

『で、その下に一本のゲージが耐熱温度で有る程度まで行くと赤くなり危険な状態となる。ゲージ自体が真っ赤になると機体が緊急冷却を始める。その時はジェネレーターのエネルギーも使うから注意しておけ』

これは気よつけておいた方が良さそうだな。蒸し焼きなんてごめんだ

『さらにその下にあるのがエネルギーゲージで、これが一番重要で、ブーストや緊急冷却時、エネルギー兵器などを使うと消費していく、けど歩きや走り、ジャンプ等は消費しないからそれらを旨く活用していけば大丈夫だ』

ふむふむ、なるほど、それじゃあエネルギーゲージに注意して動かすか

 

<SIDE:フェイト>

 

驚いたな

「タケルちゃんどうですか?」

一通りガレージを見てきたカガミが聞いてくるが・・・

「正直言って驚いている。新人のレイヴンでもここまで動かせるのはそうそういない」

「へ~ぇ」

画面内のシロガネの動きは見事としか言えない。

最初の方はぎこちなかったが少しして慣れてきたのか、ブーストを吹かし切り替えしや上昇しての空中機動などとんでもなかった。

「それじゃぁ、シロガネ、応用編だ。右トリガーの赤いボタンを押してみろ」

『赤いボタン・・・』

ACの背中部分が開きそこから空気が圧縮される音と共に

『えっちょっまっぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁッぁあーーーーー』

ホワイトセラフは亜音速に匹敵するスピードをだす。って

「ぶつかるぞシロガネ!」

「タケルちゃんッ!」

『とめてくれーーーー』

バゴンッッ

壁に激突してそのまま停止する。

「無事か?」

『あの・・・・・死にます・・・・』

「取り敢えず降りて来い」

『ハイ』

機体からシロガネが降りてくる。

 

<SIDE:白銀武>

 

「フェイトさん『あれ』なんですか?」

床に仰向けに寝ながら利く

「あれは『オーバードブースト』だ」

「オーバードブースト?」

「簡単に言えばとんでもない推力を持ったブーストと考えればいい、使いこなせれば便利なものになるぞ」

確かに使いこなせればだけど・・・

一瞬速度計見てみたけど900km以上とか無理だろ。

「それで感想としてはどうなんだ?」

「感想?」

「ACのだ」

「そうですね、あの機動性の高さはすごいと思います。それと操縦してて気づいたんですけど、ACってワンオフなんですね」

「ああ、格レイヴンが自分にあった機体を構築できるのがある種のACの強みと言える・・・・・ん?」

なんだ?

外で何か光って・・・あれは!?パラポジトロニウム光!!

急いで立ち上がって外に向かう

「マテ、シロガネッ!くっそ」

 

<SIDE:ゼロ>

 

「んっ、生きてる。どうなったんだ?」

機体の状態を確認してみる。

「なっ」

どういうことだ?機体の損傷が無いというよりは、出撃前の状態と同じだ。それに……

「ここは何処だ?」

目の前の光景は廃墟と化した都市とそこに不自然にある二つのACのガレージ・・・・・しかも一つは俺のだ・・・

「シーラ聞こえるか?」

『ゼロ!! 良かった。でもこれはどういう状況なの!?」

何もなかったか良かった。

「俺にもどいう状況かわからん、エド達も無事か?」

『エド達も無事よ、それと付近に三人の生体反応が有るわ』

「確認した。というよりも目の前に現れた」

『どうするの?』

「まずは向こうの反応を見る。それでその後の態様も・・・なッ兄貴!!」

『え? ゼロ!』

シーラの言葉を無視して、機体から出る。

 

<SIDE:白銀武>

 

目の前には蒼色のACとフェイトさんと同じ様なガレージ

「あっタケルちゃん」

いつの間にか純夏がいた。

「純夏これもお前が呼んだのか」

「うん、多分」

多分?

「私が呼んだのはフェイトさんに関係がある人たちだから」

「二人とも」

フェイトさんが息を切らしながらこっちに来た。

「フェイトさんこの機体見たことありますか?」

フェイトさんは機体を見ながら考え込むが

「いや、見たこと無いぞこんなAC」

と話し込んでいると蒼いACのコクピットが開いて一人のパイロットが出てくる。多分、男かなそいつはヘルメットを外して

「何で兄貴が生きてるんだッ!!」

蒼い髪の男がいきなりそう言い出したって!!

「「えっ」」

今あの人は兄貴と言った。俺と純夏に兄弟はいない、なら残るは一人

「ゼロどうしてお前が……」

やっぱりフェイトさん

「いいから答えろッ、あんたはペイロードシティで死んだんじゃなかったのか!」

さて、この状況はどうしたものかね~

 

同時刻

<SIDE:ジナイーダ>

 

「うっん……私は…はッ」

なぜ私は生きている?

あの状況なら間違いなく死んでいたはず

「機体の方も万全な状態…ますます理解が出来ない」

それにここは何処だ?

山か森の中だと思うが、

レーダは………駄目だ。

地形の所為かどうか知らないがノイズが酷い

「じっとしていても仕方が無いな」

ファシネイターを歩き出させる。

 

 

後書き

第四羽終了

ようやく各レイヴンたちが出てきました。ちなみにジャックや隊長、ジノもジナイーダと同じ場所、時間帯に来ています。

正直いろいろと難しいですね。

次から物語りは本格的に進んでいきます。

頑張ればAC対BETAまでいけるかな?

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