ビルの上に一機のACがたたずんでいた。
AC名『デュアルフェイス』
そしてそのパイロットであるジノーヴィーはレイヴンズアーク(以後アーク)トップランカーである。
「現れたか」
そういって彼が指す先には一機の白い純白のAC『ホワイトセラフ』
パイロットの名はフェイト、レイヴンになってから早々目覚しい活躍を見せ、現在はランク2という実力者
そして二人が対峙している場所は偶然なのか、二人が最初に出会った場所『ペイロードシティ』
彼らは二度出会っている。
一つはここ『ペイロードシティ』ミッションで共闘
二度目はクレストからの依頼での演習、そのときは決着は着かなかった。
そして今、最後の決着をつけようとしている。
<SIDE:ジノーヴィー>
「裏切られることなど傭兵の常とはいえ、今この瞬間は、力こそが全てだ! 私を超えてみろ!」
そういって機体をビルから飛び上がらせ装備を左肩の「グレネードランチャー」に変える。
本来二脚などはキャノン系を撃つときに構えの体制をとらなければいけない、そうしないとキャノンなどの反動に脚部が持たずに後ろへひっくり返ってしまうからである。
だが、私にその制約はかからない、私や一部のレイヴンたちは「強化人間」と呼ばれる存在である。【用語参照】
デュアルフェイスの兵装は、右手・アサルトライフル、左手・高出力短距離型ブレード通称「ダガー」、左肩右肩・それぞれにグレネードランチャー、格納兵装に右・軽量グレネードライフル、左・なし
まず、どんな状況にも耐えられるものだった。
対するホワイトセラフの方はAIの情報によるとアサルトライフルと高出力レーザーブレード、そして補助ブースター。
完全な高機動型だな
「む」
空中にいると丁度こちらと同じ高さのビルの上に乗り。
「く、光波を飛ばしてくるか!」
驚いた、まさか空中で光波が飛んでくるとは思わ無かった。奇襲としては成功だ次はどう来る?
私は相手にグレネードを発射する――向こうは的確に避けながら右手のライフルを撃ってくる。狙いは精確。
私はすぐに撃ち終った左肩のグレネードを右肩に切り替えて間をできるだけおかずに発射する。――向こうは爆風でよろけるもすぐに体勢を立て直し攻撃を仕掛ける。
まさか、こうまで決定打が決まらないとは、もしかすれば彼にも私と同じ「可能性」が・・・
だから私は彼に語りかえるように言った。戦闘中にもかかわらず。
「人類に旧世代の遺産がもたらすもの。それは繁栄ではない…思い上がった人類の行き着く先は…破滅」
その言葉を聞いた瞬間向こうが距離をとった。
『どういう意味だ?』
向こうから返事が来た。
「時期、解るさこの戦いを制したときに」
再び両者が交わった。
グレネードをホワイトセラフの背後にあるビルに向けて放った。ビルの残骸が降り注ぐ、目晦まし程度にはなる。
私はすかさず接近――向こうはオーバードブーストを展開、こちらに突っ込んでくる。
「フッ、小さな存在だな・・・・・・私も・・・・・・君も・・・・・・」
互いに急接近、両者共ブレードを展開
結果は・・・
「もしかすると、君も私と同じ・・・」
『・・・・・』
戦いの決着は私の負け
ブレードの長さが決定的な差だった。向こうは「ムーンライト」と呼ばれる。ブレードの中でも最も最良と呼ばれるもの、対して私のは「ダガー」と呼ばれる。威力はあっても射程の短いもの、結果は明白だった。デュアルフェイスのコアは斬られコクピットから外が見える。ホワイトセラフはオーバードブーストを起動して立ち去った。
だが、どこか満たされた感じはあるが同時にやるせなさも感じる。
おそらく彼は近いうちに旧世代の遺産に関する依頼を受けるだろう。果たして最悪の結果を避けられるか?
「今の私が考えても仕方が無い彼とジャックを信じよう」
機体の熱が上がっていく、ジェネレーターが暴走しだしたか。
「アグラーヤ今そっちに行こう、フライボーイすまない許せとは言わない」
意識が遠のいていく
何処からか声が聞こえた気がする。死神にでも呼ばれたか、天使は無いだろう。
そして、目の前が光に包まれていく
「な、んだ」
<SIDE:NO>
そこには何も無い
あるのは瓦礫と崩壊した町
ジノーヴィーの姿もデュアルフェイスの姿も無い
後書き
プロローグジノーヴィーですが、戦闘シーンはこれでいいんだろうか?
ちなみにいくつか妄想が入っています。
また途中の台詞の「旧世代の遺産~の続きがうろ覚えです。間違えてたら教えてください。
あとジノーヴィーの強さですがゲーム中のように歴代最弱ではありません。ムービーの様な神懸り的な強さを魅してくれます。
なお管理人は最初のクレストの対AC演習でのジノーヴィーにはレーザーライフル数発しか当てれませんでしたがクレストAC排除でのジノーヴィーとの決闘では、マイクロミサイル+連動マイクロで倒しました。
感想などよろしくお願いします。